スマート農業と聞くと、ドローンを活用した写真やビデオの撮影、農薬散布などを思い浮かべる人は多いでしょう。
とはいえ、スマート農業に活用されているIT技術には、ドローンやロボットだけでなくAI(人工知能)も含まれています。実際、AIを導入することで農業の仕組みに劇的な変化がもたらされたというケースは少なくありません。
AIが用いられている1つ目の分野として「給水コントロール」が挙げられます。
これまで畑に水を散布する作業は、農家の人が天気や湿度などを見ながら感覚的に判断していました。一方、近年ではAIを導入することにより、給水量と散布のタイミングが農作物の成長にどのような影響を及ぼすのかを観測し、そこで収集したデータに基づき判断できるようになっています。そのAIと気象システムおよび給水システムを連携させることによって、最適のタイミングで自動的に水が散布されるようになっているわけです。これはAIの自動学習システムが持つ強みを大いに生かした事例と言えるでしょう。
「害虫対策」に関しても、AIが大いに活躍しています。
画像診断機能を持つAIが田畑をリアルタイムで監視し、変化が起こるとすぐに感知して農業従事者のデバイスへ通知してくれます。また、害虫の種類や植物の状態を瞬時に判断して、適切な対策を提案してくれるというのも魅力でしょう。AIと連動したITシステムによる早期発見と対応により、甚大な被害の発生を免れることができたというケースが多く見られます。
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